岩波講座 日本の思想〈第2巻〉場と器―思想の記録と伝達

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  • サイズ A5判/ページ数 309p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000113120
  • NDC分類 121.08
  • Cコード C0310

内容説明

カミの言葉から人の言葉へ。声の伝達から文字による記録へ。思想はどのように記録され、何を媒介にして人びとに伝えられてきたのか。その実態と変遷をさぐる。

目次

1 記録される思想/流通する思想
2 伝達と増殖(訓読と翻訳―原典との間をつなぐ;思想の流通―月次な学芸世界;「いにしへ」の発見―伊藤仁斎と『論語』;知識集積の場―中世への表徴として)
3 メディアの発展と流通の拡大(寺子屋から国民教育へ―知の伝達メディアの射程;ジャーナリズムの変容と文学的「知」の配置―田川大吉郎と中里介山をめぐって;大衆化する思想メディア―論壇時評、座談会、人物評論;声なき声はどう届くか)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へんかんへん

3
偽書の多さ 口伝2016/09/06

陽香

1
201305242017/10/22

鏡裕之

0
最も興味深い論文は、冒頭にある。古代日本では、カミの託宜を受けるものとして国家があり、国家がその託宜を正典として編集していた。つまり国家という超越性が、世界を眺める一点透視図法の視点として機能していた。ところが中世に入ると、誰もが託宜を受けられるようになり、「これが正典」と保証するものが揺らいだ。超越性が弱まり、世界を透視する視点が、一点ではなく多点に分散したということだ。この神様視点、超越的視点の優越性の喪失は、日欧米のものの見方の違いに関係しているように思う。他の論文は、あまり興味を惹かれなかった。 2013/06/01

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