出版社内容情報
自然現象が従う法則の解を求めることにより,天気を表現しようとする夢は,自然の複雑さゆえに失敗を重ねてきた.しかし21世紀の今,観測データの蓄積とともにメカニズムの解明が進み,高度な計算機の活用によって,地球環境の理解は大きく進んでいる.本巻は,数値モデルと大規模計算の意義と役割を解説し,予測の可能性を展望する.
内容説明
計算は科学を変える―科学の第三の柱を体系的に紹介。複雑な自然現象のメカニズムの理解から予測へ、その成果と展望を詳しく解説。
目次
第1章 数値計算をめぐる諸問題(地球の理解における計算の役割;数値モデルの階層性;気候モデルおよび大規模計算が地球環境の理解に果たした意義と役割)
第2章 データ統合のプラットフォーム(データ同化とは?;アンサンブル・カルマンフィルタ;4次元変分法;天気予報のためのデータ同化;今後の展望)
第3章 地球環境の理解(地球システムモデルとは;物質循環、とくに炭素循環;大気化学とエアロゾル;中程度の複雑さの地球システムモデル(EMICs)
地球システムモデルの今後の発展)
第4章 予測の科学(数値天気予報;長期予報;地球温暖化のシミュレーション;予測可能性と不確実性の定量化;おわりに)
付録 数値モデルの数値計算法
著者等紹介
住明正[スミアキマサ]
東京大学サステイナビリティ学連携研究機構教授
露木義[ツユキタダシ]
気象庁気象研究所予報研究部長
河宮未知生[カワミヤミチオ]
(独)海洋研究開発機構・地球環境変動領域上席研究員
木本昌秀[キモトマサヒデ]
東京大学大気海洋研究所気候システム研究系教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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