内容説明
第二次大戦終結により、東アジアが相次ぐ独立と脱植民地化の動きを見せるのに応じて、西洋列強は再び帝国主義的支配をもくろんだ。米ソ冷戦が本格化すると、中国では国共内戦の結果、中華人民共和国が成立したのに踵を接して、朝鮮戦争が勃発、アジアでは東西冷戦が「熱戦」に転化していった。独立したアジア諸国が、東西対立に与せず、帝国主義に反対する新たな地域国際秩序を模索していったのとは対照的に、敗戦後の日本は、戦後復興を進め、西側陣営に組み込まれていった。
目次
通史 アジア諸戦争の時代―一九四五‐一九六〇年
通空間論題(東アジアにおける冷戦;敗戦・引揚と残留・賠償―帝国解体と地域的再編;アジアの共産主義革命とソ連―スターリンとアジアの突撃隊)
個別史/地域史(「大東亜共栄圏」の崩壊と脱植民地化;アジア諸戦争と地域秩序の模索;アジアの中の戦後日本)
著者等紹介
和田春樹[ワダハルキ]
1938年生。東京大学名誉教授。ロシア史、現代朝鮮研究
後藤乾一[ゴトウケンイチ]
1943年生。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。東南アジア近現代史、日本‐アジア関係論
木畑洋一[キバタヨウイチ]
1946年生。成城大学法学部教授。イギリス現代史、国際関係史
山室信一[ヤマムロシンイチ]
1951年生。京都大学人文科学研究所教授。近代日本政治史、法政思想連鎖史
趙景達[チョキョンダル]
1954年生。千葉大学文学部教授。朝鮮近現代思想史
中野聡[ナカノサトシ]
1959年生。一橋大学大学院社会学研究科教授。国際関係史(米比日関係史)
川島真[カワシマシン]
1968年生。東京大学大学院総合文化研究科准教授。東アジア国際政治史。中国近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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