岩波講座 哲学〈8〉生命/環境の哲学

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  • サイズ A5判/ページ数 266p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000112680
  • NDC分類 108
  • Cコード C0310

内容説明

環境への問いは、存在の根の掘り起こし。いま、生命をいかに捉え直すべきか、医療と介護の現場から立ち上がる諸問題と格闘し新しい関係の倫理学への突破口を探る。

目次

展望 世界把握の枠組みとしての「生命‐環境」
1 「ミクロ」と「マクロ」の狭間で(西洋医学思想における死生観の展開;遺伝子論;環境世界論―エコロジーを越えて;つかのまこの世にある私/私たち)
2 「見る」ことと「働きかける」こととの狭間で(生命操作の論理と倫理;医療・介護/介助のシステムと人間の倫理;環境破壊をめぐる言説の現場から;コミュニティとしての地域空間をどのように治めていくか)
探究 私/世界を生命/環境として捉えると何が出てくるか
概念と方法
テクストからの展望

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マウンテンゴリラ

2
科学万能の時代から哲学の時代へ。何となくそれは、現代という時代に課された宿題であるというのは漠然と感じていたが、年を追うごと日を追うごとに、危機が実感されるに至っては、単なるスローガンや過大妄想などでは決して無い、と確信されるようになってきた。本書も、細部にわたる専門的な議論が展開され、難解な部分は多々あったが、私のような専門外の一般読者にとっては、その危機意識をより明確に植え付けられるものであったと感じられた。科学技術というものは、物事を客観的に分析し、普遍論として応用展開を図ろうとする。→(2)2020/05/28

しまゆう

1
Ⅱ-3「環境破壊をめぐる言説の現場から」より。公害問題へのアプローチとして、行政的な方法と科学的な方法がある。水俣における行政の不誠実さは既に知るところであるが、科学の学問的営為によって個人が「殺された」こともはっきりと胸に刻むべきである。その個人救済としてここでは「聴く」という行為を提唱している。原田正純氏が患者の家一軒一軒を往診したこと、石牟礼女史が水俣の人々と寄り添うたこと、既に「聴く」方法論は取られていて、それは科学を盲信する余り見向きもしなかった。行政ならびに科学も今一度現場主義としての方法論「2013/06/21

ハニ

1
わかりません 2011/03/07

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