出版社内容情報
文法や意味,音韻など,言語のさまざまな側面を科学的にとらえる試みは着実に成果をあげている.一方,コンピュータの発達によって言語を情報科学的にとらえる研究も進展している.言語に関わる研究の最新の成果をもとに,具体的な言語現象から言語理論,および工学的な応用にわたって体系化した講座を,ご要望にお応えして第2次刊行する.
目次
1 語用論の基礎概念(意味論と語用論の区別;発話解釈と含意;Griceの理論;関連性理論によるアプローチ)
2 談話の意味表示(文の意味解釈から談話の意味解釈へ;談話の中における文の意味解釈;談話表示理論;E-タイプ・アプローチ;メンタル・スペース理論;談話管理理論)
3 談話分析:整合性と結束性(談話分析の基本概念;整合性;結束性;整合関係;新聞記事の分析例;談話と文の境界:総合的言語理論へ向けて)
4 対話の計算論的モデル(なぜ計算論的アプローチか;質問応答システムとその限界;伝達意図の諸相;対話のプランニングモデル;対話の計算モデルの今後の方向)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
木村すらいむ
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物語などの一連の文の集まりは,単に文一つ一つの意味の集まりではないようなメッセージを含蓄していることについて以前から興味をもっていて,そのことについて言語学近辺からどういう理論が考えられているのかを知りたくて読んだ.コンテクストを含めずに文の意味を考えるのが意味論,含めるのが語用論と呼ばれる理論である.語用論のうち発話解釈については,古典的なコードモデル,Griceの推論モデル,SperberとWilsonの関連性理論がある.ということを知った.関連性理論に興味を抱き,もう少し知りたくなった.2014/04/30
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