内容説明
本書の特色は、大恐慌の勃発から「1946年雇用法」の成立にまで至る連邦政府担当者―「プリマ・ドンナ」としては、フーヴァ大統領とローズヴェルト大統領―の恐慌対策の変遷を通して、アメリカ合衆国の大戦間における財政政策(構想)の展開を事実に即して説明したところにある。
目次
第1章 問題の所在
第2章 大恐慌とフーヴァ大統領の破産―財政政策の「革命前夜」(協力・共同国家論―フーヴァ大統領がなそうとしたこと;美しきアイディア―反循環的公共事業支出;フーヴァ大統領の恐慌対策;フーヴァ大統領の破産―時代の産物)
第3章 ニューディール―実験的進化(「管理通貨制」成立の評価について;ニューディール財政政策の概要;「財政革命」にとっての歴史的制約条件)
第4章 「財政革命」への歩み(1938年の結着―「スペンダーズ」の勝利;ケインズとアメリカ;1939年行政政革―予算局の独立とその意義;第二次大戦の経験と教訓)
第5章 1946年「雇用法」の成立(「完全雇用法案」の出現;「完全雇用法案」論争;1946年「雇用法」の成立)
第6章 結語