内容説明
法が描く家族像と、多様化する家族の現実との間に横たわる深刻なギャップ。そして、そのために苦しむ子どもたち。いま求められる法改正の方向性を提言する本書は、「家族とは何なのか」を私たちに問いかけてくる。
目次
第１章 存在しないことにされる子どもたち―離婚後三〇〇日問題
第２章 国籍を与えられない子どもたち―無国籍問題
第３章 正統とされない子どもたち―婚外子相続差別規定問題
著者等紹介
坂本洋子［サカモトヨウコ］
１９６２年、熊本県生まれ。「ｍネット・民法改正情報ネットワーク」共同代表、フリーライター。熊本県南関町職員として戸籍実務などを担当した後、国会議員政策秘書、社団法人事務局長、女性情報紙編集長を経て現職。２０００年、民法改正運動に携わる仲間と「ｍネット」を設立（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
36
嫡出には正統という意味がある。非嫡出子や嫡出でない子は差別的な謂い方と（３５頁）。キリスト教国では婚外子を罪の果実とし、親の罪を代贖させるべき存在として礼遇。婚外子差別が存在していたが、２０Cで子どもの権利を重視。欧州人権条約、婚外子の法的地位に関する欧州条約、子どもの権利条約で出生差別禁止。法改正していった経緯があるという（３８頁）。フランスの少子化対策は成功しているのは、正規が９割。非正規も差別してはならぬと法的に規定されている（４６頁～）。日本の労働政策は少子化対策と合わせてフランスに範を取るべきだ2016/02/05
SK
2
6*存在しないことにされる子どもたち、国籍を与えられない子どもたち、正統とされない子どもたち。離婚後300日問題は100日に短縮し、婚外子相続の差別は撤廃されましたね。無国籍問題はどうなっているのかな？ 前夫ではなく、自分の子どもとして出生届を出すのに裁判費用などで150万円もかかったというのは、とんでもない話。この本に書かれている問題が、10年で前進したものもあれば、そうでないものもある。戸籍をなくし、さっさと夫婦別姓や同性婚できるようにしたいものですね。2019/01/08
gkmond
1
婚外子差別や離婚後三〇〇日問題について。婚外子のパーセンテージと婚外子への差別の強さの関連性など。スウェーデンは婚外子が子どもの半数を超えていて驚いた。（日本は２．１パーセント）2009/05/25
Stella
1
離婚後300日問題だけでなく、国籍法改正問題についても言及されている。薄いので手軽に読めます。2008/12/08
