出版社内容情報
先進国で少子化・高齢化が急速に進むと同時に、途上国の人口は先進国の二倍の速度で増えている。この新しい「人口」問題を、環境や生活保障など様々な問題との密接な結びつきから考察する。1983年、94年に刊行された書の改訂版。
内容説明
急速に少子化・高齢化が進む先進国。しかし、途上国の人口は先進国の2倍の速度でふえている。この新しい「人口」問題を、環境や資源、生活保障、国際情勢などとの結びつきから考察し、複雑な構造を解き明かす。
目次
第1章 八五億人の地球
第2章 人口をめぐる二つの見方―マルサス対マルクス
第3章 途上国では、いま
第4章 人口と資源
第5章 新しい問題―都市化、移民、教育化
第6章 高齢化社会の到来
著者等紹介
西川潤[ニシカワジュン]
早稲田大学名誉教授。専門は国際経済学。1936年、台湾台北市生まれ。1959年、早稲田大学第一政治経済学部卒業。1966年、パリ大学高等学術研究院卒業。1968年、早稲田大学大学院経済学研究科博士課程修了。早稲田大学政治経済学部教授等を経て現職。これまで、国連研修所(ニューヨーク)、ラサール大学(マニラ)、パリ第一大学、フランス社会科学高等研究院、北京大学、チュラロンコーン大学(タイ)、パリ国立政治学院、ポートランド州立大学等の客員教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Sumiyuki
1
著者は楽観視するが、難問だ。@今日の世界の人口問題はたんに人口抑制によって解決できる問題ではなくなっている。それは人口問題が何よりもまず世界的規模で人権問題として出現しているからであり、それと同時に、国際的にも国内的にも資源配分問題としての側面を強めているからである。2015/10/28
takashi1982
0
データブックとしてさらっと読める。できれば数年おきにこーいう本は出てくると良いと思う。岩波さん、やってくれるかなぁ。次に繋がるように、いろいろな文献案内があると良いのだが。2009/10/22
み
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上手くやれば、地球にはもっと多くの人間が生きることができる。2009/04/07
bittersweet symphony
0
各種統計を引用して世界の人口動態を数字で示しつつ、現在の状況がいかに未曾有のものであるかを解説しているものです。南北格差とか、高齢化の問題とか、食料・資源の問題とかいろんな絡みがありますが、ピンポイントの疑問点を検証していく能力も技能も私にはありません。むしろ政治を生業としている人にこういう数値を多角的に解析できる能力がないと問題がありそうですが、そういう人物というのは絶対的に少ない印象がありますね。2009/07/09