出版社内容情報
90年代以降の「新しい学力観」に沿った教育がもたらしたものは何か.学力は実際に低下しているのか.どの科目の,誰の学力が低下しているのか.大きな反響をよんだ学力調査に詳細な注釈・解説を加えた決定版.
内容説明
「新しい学力観」のもと、小中学生の学力はどう変化したのか?文科省調査ではわからない学力の低下と「教育における階層差」の実態に迫り、その克服をめざす。
目次
はじめに 確かな現状認識のために
第1部 小中学生の基礎「学力」はどう変わったか(二つの学力観を超えた議論を;今回の調査について;基礎学力は下がっているのか?算数・数学の学力はどう変化したか;国語の学力はどう変化したか;公立学校の役割―改革の十年を経て問われるもの)
第2部 教育の階層差をいかに克服するか(教育の階層差という問題;十二年間で何が変わったのか;学習意欲・学習行動・学力の階層格差;新学力観と階層、学力;小学校の授業経験と中学校時の学力;「効果のある学校」とは;公教育の再生をめざして)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鵜殿篤
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客観的な調査によって学力が「ふたコブらくだ」化したことを示したところは、引用しがいがある。そして同時に、学力に関する本質的な問題が「格差拡大」にあることを具体的なデータを基に客観的に示した点で、ゆとりに賛成にせよ反対にせよ、様々な議論のマイルストーンとなった本とも言える。実際、学力低下論争の過程で、苅谷氏の議論は広く引用され、文部科学省の方針転換にも大きな影響を与えたように思われる。とはいえ、本当の勝負はここから始まるとも言える。2017/12/17
samandabadra
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家でどれだけ学習するかが、学力と関係しているとの結果が出て、宿題を出す学校が学力が良いという結果が出ているところと関連性があるとの報告。学力は全般的に下がっているとの結果もあるが、これって、ゆとりと関係があるのかは、これからわかることかも2014/05/25
yumechi
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レポートの資料集めのため読んだ。点数的な落ち込み、意欲の低下が見られるのはわかる。塾に行ってる子供達は確かに点数が高いが、点数が取れる方法を知ってるだけ、という気がしてこれは正しいと思えないんだよなあ…。あと著者の意見がイマイチ…。単に学校だけの問題じゃなく、経済的な面での問題もあるのかもしれないですね。2013/06/03
川上 大樹
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あまり参考にならなかったよ。当たり前のことしか書いてない。2012/12/08
凡栽
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学力低下について。苅谷氏らによる独自調査とその分析について書かれている。新旧どちらの学力が正しいか、参考になった。2011/06/09