出版社内容情報
30年以上前に決まった「農民のための」ダム利水事業に,なぜ今,川辺川の農民2000人は裁判まで起こしノーと言ったのか.賛成派反対派双方へのインタビューや現地取材から,裁判の経緯,公共事業の実際,農家の現状などを描く.
内容説明
「国営川辺川土地改良事業」では、農家の人たちがどんな状況にあり、農水省は何をしようとして裁判にまで至ったのでしょうか。現地を訪れ、地元の方のお話を聞いてきた。
目次
1章 農家が反対する「農家のための」事業―『川辺川ダム』その(1)最大の目的は治水だが
2章 異議申し立てから川辺川利水裁判へ―『川辺川ダム』その(2)ダム湖に予定された五木村では
3章 1983年の基本計画から無理があった―『川辺川ダム』その(3)危険な地質とダム設計
4章 事業にばら色の夢はあるか…―『川辺川ダム』その(4)球磨川天然鮎と球磨川漁協
5章 事業計画の見直しに誰が責任をもつのか―『川辺川ダム』その(5)時代の変化のなかでの見直しは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
26
戦中戦後と、大変な食糧難を経験した日本人(2頁)。市民は急激に水位が上昇するダム放流が危険で、かつ、ダムで洪水を防げないと実感した(14頁)。熊本地裁梅山原告団長意見陳述:住民を蔑ろにした政・官・業癒着の農民不在の事業計画(27頁)。ダムといえばどんな大雨にも対処して洪水が防げるかのように思われがちですが、対処できる雨の降り方は決まったものでしかありません(34頁)。味噌川ダムは大丈夫か? 1999年6月、環境影響評価法施行。2016/01/08
やすらぎ🍀
16
感想を書かずに手放すことにしました✨2019/02/23