出版社内容情報
高度成長以前、私たちの暮らしはどんなだったのだろうか。貴重な写真が語る5つの土地の昭和30年代。
内容説明
空港の町羽田。古くから海の幸に恵まれた漁村の面影を残すこの町は、明治時代、都市近郊の遊興の地として賑わいを見せる。押し寄せる近代化の大波に洗われながらも生き続ける稲荷や勇壮な祭り、そして興味深いフォークロア。「海辺の聖地」羽田の語られるべき豊かな物語から、近代日本のもつ重層性が浮かび上がる。
目次
羽田猟師町
路地・通り・暮らし
川の向こうは空港
羽田空港
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rbyawa
1
d013、白黒写真とその短い解説、それと時代ごとに差し挟まれる解説、という体裁の薄い本なのだけれども非常に出来がよく、実際他で参考文献に挙げられていたので存在を知ったのだけれども(ブックレットとしては珍しいよね)、あ、民俗学や日本の信仰に関しての人が文章を担当してたのか…どうりで。印象に残ったのが穴守神社というちょっと独特の存在の神社で、なんだろ、近代にでっち上げられたみたいな? 当時の人の望みを如実に反映し、そして終戦の時にアメリカに土地ごと接収されて、今は空港になってる、羽田そのものの象徴みたいだな。2013/02/07