出版社内容情報
長野県会地村(現阿智村)の小学校に勤めながら、学童と村人の生活を記録し続けたアマチュア写真家・熊谷元一(1909―)。岩波写真文庫の『かいこの村』『農村の婦人』『一年生』からの傑作選。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てんきゅ
2
日本の写真家シリーズ全40巻を順番に見ておりますが、この「熊谷元一」さんはとても気に入りまして、写真集を早速買ってしまいました。『一年生 ある小学教師の記録』は、「子どもがこれから幼稚園小学生と上がってく姿を写真に撮りたいな。」と思っている親御さんには必見じゃないかな。このシリーズにでてくる戦前からの写真家たちは、ほとんど良いところの坊ちゃんでお金の心配なく写真を撮ってる人ばかりですが、熊谷さんは普通の学校の先生で「写真の経費は月5円。一場面に3枚以上は撮らない。」などお金に苦労されていた事も共感でした。2014/01/12
yuzi
2
岩波の日本の写真家シリーズから。写美の「こどもの情景」を見て。「一年生」というシリーズはすごい。先生という職業をフルに生かした作品だと思う。表紙のパンをかじるこどもの表情とか、どの写真も子供は生き生きしてる。自分の村の村誌を写真で作ろうという考えも素敵だ。今でいうニートだった彼が、その写真集で一躍有名人になるというのがまたいい。生涯アマチュア。こんな写真撮ってみたい。2011/12/10