出版社内容情報
現代写真界にもっともふかい影響をあたえたケルテスが,70年におよぶ写真家生活でたえず追求したことは,日常の暮らしのなかで出会った何げない出来事に光をあてて,そこに意味を与えることだった.その全秀作を集成.
内容説明
今、私たちにはケルテスの70年余におよぶ写真活動の集成ともいうべきこの写真集があります。ここに収められている作品は、人間味に富み、感動的で、感性鋭く、才気に溢れ、国際的な文化財としても、その価値をたいへんに認められているものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koki Miyachi
9
知られざる偉大な写真家、アンドレ・ケルテス。ロバート・キャパと同じハンガリー出身。控えめな人柄。高く評価されたパリ時代、不遇だったニューヨーク時代。さり気ない日常の風景が彼の手にかかると、たちまち奥行きのある物語の写真になる。 ”写真は、日々のいとなみに、私なりにかかわっていくことです” ”私は目を向けた、視た、撮った” 心に響くケルテスのメッセージ。しかし何よりも彼の写真が多くを語ってくれる。2014/11/28
蘇芳
1
古き良き写真家、パリ編よか。ニューヨークは一転シュールレアリズムに傾倒したような作品が多く、実験的なのか練りきれてない印象。2016/06/14
tochork
1
Abony,1921無題な作品だったのね…。これの紹介文には「彼女はボーイフレンドのために写真をとってといった」と書かれているのだ。なかなかえっちいではないかと感心していたのにそんな情報ないじゃないか(憤怒)それはともかくこの写真集はとてもよかったぞ。Abony,1921とcorsica,1932がぼくのなかでは双璧!他にもEsztergom,Hungary,1915とかThe Swing,Esztergom,1917とかぼくの好みにばっちしな写真がその他いっぱいだった! いつか写真集買いたい!2012/09/03
warimachi
1
いやん素晴らしい。ブラッサイやブレッソンあたりと比べても、やはりケルテスは別格だなぁと再確認。"Stern Spezial Fotografie"は図版がデカくて十分な内容だったと思うが、やはりあれだけでは食い足りないのも確か。高いものだから図書館で借りたけど、やはり手元に置いておきたい。洋書でいいの出てるかな。そりゃ出てるか。2010/10/19
Eu
0
マットな紙を使っていた。個人的には光沢のある紙を使うよりも深い黒が出る(実際にそう見えるというよりは感覚的にそういう印象を受ける)気がするので好み。初期のハンガリーの風景写真とか、アメリカ時代の雪の日の写真とかでとりわけ効果的に働いていたように思う。2024/04/05
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