内容説明
次の巨大地震はいつどこで起こるのか。近年大きな地震が頻発し、新たな活動期に入ったとみられる西南日本では、マグニチュード8を超える南海地震・東南海地震の危険が迫っている。1995年の兵庫県南部地震後、めざましく発展した観測体制とその成果、地震学の新たな発見などを紹介。最後に、震災を軽減するために何が必要かを提言する。
目次
1 地震のしくみ
2 活断層が動くと…
3 都市直下型地震―兵庫県南部地震のしくみ
4 余震と大地震の連鎖
5 新たな地震活動期の始まり
6 日本列島の地震観測網と研究成果
7 地震予知と震災の軽減へ向けて
著者等紹介
尾池和夫[オイケカズオ]
1940年東京生まれ。1959年私立土佐高等学校卒業。1963年京都大学理学部地球物理学科卒業。1988年から京都大学教授(地震学)。1997~98年度京都大学大学院理学研究科長、理学部長を兼任。2001年から京都大学副学長を兼任。2003年12月より京都大学総長(任期は2008年9月まで)。京都大学理学博士。日本学術会議連携会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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calaf
9
東日本大震災前の発行なので、この事に関しては全く書かれていません。西日本の南海トラフの活動に伴う東南海や南海地震についての解説がメインになっています。地震予知...今の科学の知識や観測体制、シミュレーション能力等から考えると、ちょっと難しそうかな???2012/11/22
紐爺
2
直下活断層の地震の予知がなぜ難しいのか詳しく書かれている。地震後にいつも報告される予兆現象だが、その全容が明らかになり、ベタ一面センサーを張り巡らせば数時間前までの予報が出せるようになるそうだ。尾池先生は様々な建議書を政府に提出して活断層法や火山地震庁創設を訴え続けてこられた。我が高知の誇りだ。2024/10/23
K
1
(2007,451.23)南海トラフが2038年に起きるそうだけれど、高知や静岡の大学で理事・学長しているあたりに本気度を感じる(あと16年後か。著者は今82歳)。養老先生が著者の説を支持しているので、読んでみたのだ。年表と図で、活動期に入ったというのがよくわかる。この時点で東日本大震災が一切ないのが、そういうことだよなと思う。 「地学を専攻する学生が少なくなっている」って、もともと少ないからこれは誤り。2022/10/13
takao
1
ふむ2020/09/20
たまゆら
0
とにかく活断層の真上に危ないもんは建てたらあかん。家を建てるときには、活断層を避けて建てるべし。地震のサイクル(年表)は興味深かった。2011/05/27