内容説明
正岡子規(一八六七‐一九〇二)は三十五年という短い生涯の間に多彩な文学活動をおこなったが、その文学は俳句にはじまり、最後まで片時も俳句から離れることはなかった。『ホトトギス』を主宰、蕪村を再発見した近代俳句の先駆者子規の秀句二三〇六句を選び、その俳句世界をあますところなくつたえる。初句索引を付す。
目次
寒山落木 巻一(明治18‐25年)
寒山落木 巻二(明治26年)
寒山落木 巻三(明治27年)
寒山落木 巻四(明治28年)
寒山落木 巻五(明治29年)
俳句稿 巻一(明治30‐32年)
俳句稿 巻二・俳句稿以後(明治33‐35年)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tatsuhito Matsuzaki
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夏には「... あつさ哉」、冬には「... 寒さ哉」の俳句を連ねる感性に親近感を感じつつも、死に臨んで詠んだ絶筆三句は「写生・写実」を極めた先駆者の遺作として胸を締め付ける想いが伝わった作品集です。 個人的に好きな句は 「名月や 彷彿として つくば山」 です。2015/08/06
桐葉
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高浜虚子選の俳句集。芭蕉ほど高尚ではないが通して読むと,博覧強記の人と思う。特に絶筆三句は,松山の記念館で見たときのことを思い出し,胸に迫った。自分が一番好きな句は「人にあひて恐ろしくなりぬ秋の山」。2015/07/29
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