ワイド版岩波文庫
明暗

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  • サイズ B6判/ページ数 607p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000073523
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0393

出版社内容情報

主人公津田とその妻お延の生き方を中心としてエゴイズムの問題に容赦なく光をあてた「明暗」は漱石が生涯の最後に到達した思想「則天去私」の文学的実践だった.作者の死によって未完に終ったが,想像力豊かに作品の構造を読みとくことで「明暗」の「その後」を考えることは必ずしも不可能ではない.(解説=大江健三郎・注=三好行雄)

内容説明

主人公津田とその妻お延の生き方を中心としてエゴイズムの問題に容赦なく光をあてた『明暗』は、漱石が生涯の最後に到達した思想「則天去私」の文学的実践である。大正五年十二月、作者の死によって未完におわった。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ume-2

3
書き下ろしではなく、新聞連載でこの出来上がりというのは驚きだが、やはり表現が文学的というか、廻りくどい。連載途中からは明らかに調子が良くなり、特に小林の出現による此方の苛々は激しく、漱石の術中に完全に嵌ってしまう。明治の風俗、生活にも興味を惹かれるが、やはり感じるのは富を世襲する人々と貧から始まる人々の間に横たわる大河。一人の人間の性質、能力では太刀打ちできない、「生まれ」の差。確かに裕福な家系に生まれようとも、彼らにはそれゆえの煩悶があるのだが、そのような境遇の中で他人を敬う気質は育成されにくいのかも。2013/09/07

山河童

0
欝なイメージの漱石だよね本当。まだまだ続く気配、てか終わらない気配。文章の節々から未完成ってのがすごく伺えた。こころの文体の方が圧倒的に好きかな。漱石の集大成というよりはこれからさらなる境地に向かおうとしたんじゃないかってなんか思うな。惜しい作品だ…2014/10/21

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