ワイド版岩波文庫 ドン・キホーテ〈後篇１〉

「後篇」では、ドン・キホーテの狂気は大きく様変わりする。もはや彼は、自らの狂気に欺かれることはない。旅篭は城ではなく旅篭に見え、田舎娘は粗野で醜い娘でしかない。ここにいるのは、現実との相克に悩み思案する、懐疑的なドン・キホーテである。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

borug

【「気がふれているんじゃねぇ」と、サンチョが答えた、「そうじゃなくて、無鉄砲なんですよ。」】でゲラゲラ。とはいえすごく真っ当な立派なことも言うドン・キホーテ。次の巻へ。2015/12/28

まある

前篇の最後に、檻に入れて故郷の村に連れ戻されたドン・キホーテだが、またしてもサンチョをともなって出発。いつのまにか、この二人のあいだには情のようなものが芽生えているように感じられる。2018/10/31

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