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出版社内容情報
わが妻の貞節のほどをためそうと親友に妻の誘惑を依頼する「愚かな物好きの話」など、物語の面白さを堪能させる傑作4篇を収録。大長編『ドン・キホーテ』の作者が、また並々ならぬ短篇の名手であることを如実にあかす傑作集。
内容説明
愛する妻の貞節を信じ切れない夫は試しに妻を誘惑してみてくれと親友に頼みこむが…。突飛な話の発端から、読む者をぐいぐいと作者の仕掛けた物語の網の目の中に引きずりこんでゆくこの「愚かな物好きの話」など四篇を精選。『ドン・キホーテ』の作者(一五四七‐一六一六)がまた並々ならぬ短篇の名手であることを如実にあかす傑作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
3
「やきもちやき~」によると、「富裕になってみると、祖国に帰りたいと思うのは人間のごく自然な情」(8ページ)。そんなものか。貧乏だから都落ちのような感覚もありそうだが。「愚かな~」によると、「結婚した人間の体面感情というのはきわめて微妙かつ敏感なもの」(87ページ)。感情が高ぶる非日常としての他人との生活か。同棲などしてみたいものか。逆にストレスか。「ガラスの~」では、「役者というのが、多くの困難に耐えつつ、額に汗してパンを稼いでいる」(217ページ)肉体労働者か。「麗しき~」は詩もかなり入り抑揚の好印象。2013/01/22