内容説明
漱石は明治三十二、三年から大正五年の死の年まで全集版で八百ページを超す大部の日記や断片を残している。本書にはそのうちからイギリス留学中の日記、修善寺大患時の日記など七篇の日記を収録。人間漱石の内奥の声が響いてくる。
目次
ロンドン留学日記
『それから』日記
満韓紀行日記
修善寺大患日記
明治の終焉日記
大正三年家庭日記
大正五年最終日記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
54
いわゆる「家庭日記」のところを主に参照。漱石の気に障ることが多すぎてこちらまでとげとげした気持ちになる。研究者にとってはこのあたりは読みどころなのだろう。2016/07/26
退院した雨巫女。
7
人間味のある日記、普通書かないような奥さんの悪口等も書いてある。漱石先生公開されると思ってなかったかもしれない。2010/12/28
hirayama46
5
漱石の残した日記から読みどころの多い部分を選んだ一冊で、特にイギリス滞在中の日記や、入院中の記録は読み逃せないものがありました。『道草』でもフィクションのかたちで書かれていた家族との軋轢を書いたあたりも良かったです。2025/03/19
Ryoichi Ito
0
晩年の家庭日記の部分は読むに耐えず。妻や下女に対する態度は異常としか言いようがない。明治天皇終焉前後の日記では,政府やマスコミの態度を厳しく批判。この点では今の政府・マスコミも明治時代と少しも変わっていないと思う。2016/12/14
timeturner
0
うわあ、夫婦仲悪かったんだなあ!2011/05/18