内容説明
本巻所収の一〇~一三巻では、神の導きを得てとどまることなく真理を追求してゆく真摯な人間の姿が浮彫りにされるが、同時にその精神が到達し探りえた創造者と被創造物の世界が謙虚な、しかし自信に満ちた筆で描かれる。―「私の書のうち『告白』以上に知られ、愛されたものがあろうか」とアウグスティヌスはみずから語っている。
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
8
第10巻第11章学ぶとはいかなることであるか(25頁~)。昨日、佐々木毅先生の本と同様の問い。記憶の複雑なものを思惟で集め、注意して整理し、記憶を手近に置いて現出させること(25頁)。同巻第16章忘却もまた記憶のうちにある(32頁~)。他には、「逆境にあって順境を熱望し、順境にあって逆境を恐れる」(52頁)。人間は、というか、評者はそういう感じだった。国際的な学習をしていたら、ローカルな話になっていて、地域とかやっていると無性にインターナショナルに気が向いた。だからグローカル研究に関心をもつに至ったのだ。2013/06/06