内容説明
貧困と孤独にあえぎながら、重くのしかかる現実を三行書きの短歌でうたい、歌壇に新風を吹きこんだ石川啄木（一八八六‐一九一二）の歌は、永遠の青春の賛歌である。歌集『一握の砂』『悲しき玩具』に新聞・雑誌等に発表した歌を加え、その足跡をたどる。新たに収録全歌の索引を付す。
目次
一握の砂
悲しき玩具
補遺
感想・レビュー
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M
3
「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ／花を買ひ来て／妻としたしむ」同窓会の帰り道にでも詠みそうな、現代でも共感できる歌。前半は切ないのに、後半はほっこりさせられる。全体的にネガティブというか、凹んだ時に詠んでる歌が多い中でも、ちゃんと癒されている空間もあるんだと思い、余計に心に沁みる気がする。自分が夫にとって一緒に花を愛でられる妻でありたいと、少し反省したりもした。2017/08/15
