内容説明
『孫子』十三篇は、中国最古の兵書である。そこには、現実的な戦術が深い思想的裏づけを得て、戦争一般、さらには人生の問題として、広い視野の中に組みこまれている。竹簡の新資料との照合も経て、またさらに読みやすくなった新訂版。原文・読み下し文・現代語訳に平易な注を加え、巻末には重要語句索引を付した。
目次
計篇(第一)
作戦篇(第二)
謀攻篇(第三)
形篇(第四)
勢篇(第五)
虚実篇(第六)
軍争篇(第七)
九変篇(第八)
行軍篇(第九)
地形篇(第十)
九地篇(第十一)
火攻篇(第十二)
用間篇(第十三)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
磁石
4
戦いに「勝利」するためのハウツー本。そして、軍を指揮する「将軍」の心得・規範を示した本。改めて見直してみると、孫子の洞察力はすごいものだったとわかる。だけどあくまで、群雄割拠の戦乱時代にしか必要ないだろうなとも思われる。この現在、孫子が示した心得が行き渡ってしまった今では、「勝利」の先を考えなくてはならなくなる。そうなると、そこに示されたものを、あえて否定しなければならなくなってしまう。明確な敵が見えない以上、何に勝てばいいのかどうすれば勝ちになるのか、わからない。2013/08/29
刻猫
2
勝つべくして勝つ。味方は負けない形勢を作り、敵を負ける形勢にする。敵を知り、敵に知られず。敵を動かし、敵に動かされず。究極は無形。2013/08/23
aeg55
1
たまたま家にある事に気づき読んだ。 漢文はやはり読めない。読み下し文も難しい。訳文と合わせ読めるところは非常に大きい(と思う)。 読み進めると、敵を知り己を知れば…や風林火山だけでなく、普通に使う日本語の熟語となっている言葉も「孫子」に由来するのか、と関心する。 火攻編十二の、「水攻めは敵を遮断するが、奪取する事はできない。」という所。昨今の多発する水害の状況をみると、生々しい解説がなされていると感じる。2019/10/25
クックーナ
1
孫子を読みながら、自分なりに今感じている問題を付箋などで書籍にそのまま貼って、リスト化しています。文庫版は小さすぎ、電子書籍ではメモ機能はあるものの見開きで全体を把握することができません。そういう意味では、ワイド版は必要です。2018/10/05
numainu
1
評価C2018/05/20