出版社内容情報
『告白』につづいて書かれた本書は，その自己探求の道をさらに進めたものである．晩年全くの孤独に閉されたルソーは，日々の散歩の途上に浮び上る想念を，つれづれの印象を，事件を，あるいは生涯のさまざまの思い出を記し，人間と自己を見つめ続けた．偉大な思索家ルソーの諸著の中でも，特に深い感銘を与えるものであろう．
内容説明
『告白』につづいて書かれた本書は、その自己探究の道をさらに進めたものである。晩年全くの孤独に閉ざされたルソーは、日々の散歩の途上に浮び上がる想念を、つれづれの印象を、事件を、あるいは生涯のさまざまの思い出を記し、人間と自己を見つめ続けた。偉大な思索家ルソーの諸著の中でも、特に深い感銘を与えるものである。
目次
第一の散歩
第二の散歩
第三の散歩
第四の散歩
第五の散歩
第六の散歩
第七の散歩
八
九
十
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マーブル
6
産まれてすぐに母と死別。父親にも幼いうちに別れ、放浪生活の身となる。年上の女性の庇護のもと学問を学び、愛人関係となる。時に離れ、時に舞い戻る関係。母を見、恋人を見る。論文を物し、次第に名声を得ながらも、報われぬ恋や、友人との絶交を経験す。著作が禁書となり、国外へ逃亡。人身攻撃を受け、各地を追われる。精神を病み、『夢想』の完成を見ぬまま死亡。漂う疑り深さや、人間不信、自己弁護の記述などについては、その理由を想像できるが、それにしても何と言う人生か。時代に影響を与えた思想家のイメージとはまったく異なる。 2019/05/17
Tomoaki Kudomi
0
受験知識ではおなじみの「ロック・ルソー・モンテスキュー」、その中で『社会契約論』を書いたルソーさんの、誰からも嫌悪されて孤独となった晩年をつづった作品。ルソーさんが孤独にならざるを得なかった理由や人間のどうしようもなさが的確に書かれていて共感読みができた。特に５章と９章が気に入った。---「かれらはいつもわたしの代わりにかれらがこしらえたジャン・ジャック、好きなように作りあげて気のすむように憎んでいるジャン・ジャックを見るだけだろう。」2014/02/21
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