システムバイオロジー

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  • サイズ A5判/ページ数 176p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000069687
  • NDC分類 460.8
  • Cコード C3345

出版社内容情報

生物をシステムとして理解しようとする新たな潮流が大きく進展している。チューリングパターン、ロバストネス、複雑系、分子ネットワークなど、システムバイオロジーをめぐる代表的な考え方をそれぞれの第一人者が明快に解説する。

内容説明

生物のもつダイナミズムを数理や工学で解く。チューリングパターン、ロバストネス、複雑系、分子ネットワークなど、システムバイオロジーをめぐる代表的な考え方を第一人者が解説。

目次

1 反応拡散系による位置情報の形成(基礎生物学者にとってのシステムバイオロジー;動物の形態形成を数理モデルで理解する;反応拡散系でできる移動波;反応拡散系でできる定在波;反応拡散系の拡張;数理モデルと生命現象の理解)
2 生命システムの設計原理としてのロバストネス(システムとして生命を理解する;設計原理としてのロバストネス;ロバスト・システムとしてのがん;生物学的ネットワークの大域的構造とロバストネス)
3 複雑系生物学―ゆらぎ、安定性、可塑性と適応、進化、発生(生命システムの問題―システム生物学vs複雑系生物学;生命システムのとらえかた;複製と適応;発生と可塑性;ゆらぎと進化;整合性原理)
4 生命現象の動的特性―生化学反応ネットワークの安定性と振動(生化学反応とその特性;フィードフォワードシステム;フィールドバックシステム;おわりに)

著者等紹介

近藤滋[コンドウシゲル]
大阪大学大学院生命機能研究科教授。専門は、生物の形づくり・パターン形成

北野宏明[キタノヒロアキ]
(特定非営利活動法人)システム・バイオロジー研究機構会長。ソニーコンピュータサイエンス研究所取締役所長。専門は、システムバイオロジー

金子邦彦[カネコクニヒコ]
東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻教授。専門は、非線形科学、複雑系の物理、理論生物学

黒田真也[クロダシンヤ]
東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻教授。専門は、システム生物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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センケイ (線形)

4
物理のほうから入ってきた自分にとっても大変嬉しい一冊。よもや生体内でアナログ回路のデジタル化相当がなされているとは、各方程式はやんわり知っていても、いや知っていただけに驚かされた。チューリングパターンや螺旋波にしても、式変形的な理解の合間を包み込むような直感的な理解が披露され、改めて知識を定着できたと思う。こういうアプローチの本は大変嬉しいし、もっと増えてほしいなと。2019/06/30

りゆへー

0
1、2、4章はわかりやすくて、初学者にも良かった。3章は文章が読みにくく辟易した。2023/04/11

たかD

0
システム生物学研究を知ろうと思って読んだ.パターン形成・制御工学・複雑系・シグナル伝達の立場からのシステム生物学研究が,それぞれ1章づつ割いて説明されている.特に複雑系からのそれが面白かった.細胞内の連続的な状態ー濃度勾配や遺伝子発現量などーを力学系に例えて,その各点を時間発展させたとき,その各点は最終的に,ある一定/振動/カオス的な挙動を示して,分化のポテンシャルが低いところでわだかまる.この各状態を細胞の離散的な分化状態にあてはめて発生を説明していた.発生の説明にポテンシャルを使うことが衝撃だった.2014/06/04

incognito

0
Uri Alonの本よりも、工学的内容を減らし、実例とともに数式的アプローチをする方法をとった点が「入門」なのだと思う。その意味ではとても興味深く、またひとりの筆者の考えだけでなく多くの人の考えを知ることができたのもよかった。どの著者からも感銘を受ける部分が多かった。2011/12/03

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