内容説明
生命科学でいま、大きな分野の1つとなっているのが脳神経科学である。奥深い未知の問題が多く、そして何よりも生物、とりわけ人間に人間らしさをもたらす根源とは何かを問う。脳のさまざまな機能はどこまで解明されているのであろうか。ゲノム科学との関連、認知神経科学や脳の病気なども含め生物科学としての脳研究を紹介する。
目次
1 遺伝子と経験が作る脳神経回路―神経発生生物学の展望(脳の部域特異化機構の解明の影響と今後:ツールキット遺伝子群とモルフォゲン;脳の左右差の分子機構 ほか)
2 脳と記憶(分子の言葉で記憶を語る;記憶の分類 ほか)
3 認知の脳内メカニズム―ヒトはどこが特別か(脳領域と機能局在;知能 ほか)
4 脳の病気(神経変性疾患;行動異常 ほか)
著者等紹介
岡本仁[オカモトヒトシ]
理化学研究所・脳科学総合研究センター副センター長、シニアチームリーダー
井ノ口馨[イノクチカオル]
富山大学大学院医学薬学研究部(医学)教授
坂井克之[サカイカツユキ]
東京大学大学院医学系研究科准教授
石浦章一[イシウラショウイチ]
東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yk_tani
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TOC: 1.遺伝子と経験が作る脳神経回路/2.脳と記憶/3.認知の脳内メカニズム/4.脳の病気; 1. ノード流、平面内極性(PCP)など比較的最近のトピックが幅広くカバーされている印象; 2. LTP,LTDやカンデルのアメフラシの実験,記憶の再固定化など基本的なことをわかりやすく書いてある印象; 3. 機能局在,知能,言語,心の理論など幅広いトピックをカバーしている。; 4. 簡潔にまとめられていてわかりやすい。; いろいろな視点があって興味深い、また,1章の中のコラムも面白かった。2014/11/26