出版社内容情報
曲面と多様体を対象とする現代幾何学への入門書.まずユークリッド空間内の曲面を考察し,次に空間概念を徹底的に一般化した位相空間を学ぶ.最終章では多様体の立場から曲面論を見直し,ガウス―ボンネの定理の証明を行う.
内容説明
『幾何入門』の続編であり、曲面と多様体を対象とする現代幾何学への入門書。まず、ユークリッド空間内の曲面を考察し、空間の「曲がり方」を表すガウス曲率を導入して、この量が曲面それ自身に由来することを示す。次に、空間概念を徹底的に一般化した位相空間を学ぶ。最後に、多様体の立場から曲面論を見直し、「ガウス‐ボンネの定理」の証明を行う。
目次
第1章 曲面の微分幾何学(曲面の曲がり方;ユークリッド幾何学からの準備;解析学からの準備;一般の曲面の曲率;曲面の径数表示;曲面の座標系;ガウスの定理;平行移動と測地線)
第2章 位相空間(距離と位相;位相空間)
第3章 多様体(滑らかな多様体;リーマン多様体;ガウス‐ボンネの定理)
著者等紹介
砂田利一[スナダトシカズ]
1948年生まれ。1972年東京工業大学理学部数学科卒業。現在、明治大学理工学部教授。専攻は大域解析学
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感想・レビュー
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むらさき
7
圧倒的!自分のレベル不足!! 多様体辺りから急に良くわからんくなってしまった。。。 というより位相空間辺りから怪しかった。。。 紙とペンで追わないと理解出来ない。 ここら辺が自分の数学のイメージがついていない部分なのがわかった。 多様体とか勉強したからもうちょっと行けるかと思ったけど甘かったです。 人生一生勉強や! ガウスボンネの定理とドラーム理論の理解を目標に掲げてるので、少しづつやっていきたい。2024/04/18
しお
1
著者は幾何学初級講座を刊行している。その続編だ。まずあくまで初等的な計算で接平面・ガウス曲率を導入し、古典的理論の息遣いを感じる。しかし古典論もつかの間、局所座標・接ベクトル・ハウスドルフ性によるより基礎的な手続きに移行する。そこからは多様体論だ。いみじくも幾何学は「内在性」の理論である。「特殊的にみえる単純な性質が(むしろ、それゆえ)普遍妥当の内在性に舞い降りてくる」という非自明だが馴染み深い幾何学特有の直観が一程度グローバルに通用するのは、何度見上げて登りそこなおうとも、やはり圧巻と言わざるを得ない。2024/11/11
海野藻屑
1
幾何学の世界では立体を確証できる方法はあるのだろうか。2017/05/03