出版社内容情報
数学者ゲーデルが発見し,全世界の数学者を震撼させた不完全性定理.ヒネクレ機械というユニークな例を使ってわかりやすく解説しながら,宇宙論,フラクタル,カオスなどの現代的な視点からこの驚くべき定理をとらえなおす.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nbhd
12
ゲーデル(8)不完全性定理の理解に、まさか、ドラえもんのひみつ道具が持ち出されるとは。四次元ポケットの中には、設計図と材料を入れると、その機械が出てくる、その名も「メカ・メーカー」というのがあるらしい(ゲーデルっぽいけどね)。このゲーデル本では、これを改良したヒネクレ機械なるものが理解の道具となる…いや、ならなかった。結果的に、むずかしいものをわかりやすくしちゃうことの弊害を痛感することになった。やっぱりむずかしくても、ガチゴリに原論文にぶつかるしかないと決意した次第。2016/03/29
T. Tokunaga
4
ゲーデルに関心をもったきっかけがラッセルの還元公理だから、それを扱ってくれないと困るし、ラッセルの階級理論で、表面上は言語の矛盾が回避できたところが初期分析哲学に深い影響を与えたという記載もなしでは困る。この本に書いてあることは、変数a, b, c...が階級αに属しているのが互換性をもつが、その階級αは階級αのすべて、つまりそのものを集合の要素として含むため、変数αなるものが現れ、その変数αを語るためには階級βやγを無限につくることになり、完全な体系が出来上がらない、ということなのだろうか。2024/12/24
ちくわん
4
フォン・ノイマンとゲーデルのやり取りに「興奮」した。ツェルメロの風貌が凛々しい。じっくり闘えば理解できるのかもしれないが、機械の例を読んでいると、激しい睡魔に襲われた。これは何という「悪魔」なのだろう。2017/05/27
kochi
4
ゲーデルさんは謎のままでした…2010/06/12
MrO
3
25年ぶりの再読。あのころのワクワク感はないなあ。年取ったってことか。2019/10/06
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