内容説明
夏はなぜ暑いのかと聞かれても当たり前すぎて、どう答えてよいのか戸惑うかもしれません。こんな単純なことでも、面白いことに、太陽と地球との関係ばかりか、電磁波や赤外線天体などのさまざまな知識が絡んできて、地球だけで考えていると気づかない宇宙の深いメカニズムが見えてきます。宇宙論や天文学の専門家である著者が、存分にその知識を活かして、身近な現象の謎解きをしてくれるユニークで楽しいエッセイ集です。二〇〇八年度のノーベル物理学賞を受賞した南部、益川、小林の各氏との交流に因む秘話も珠玉です。
目次
第1部 天から地を見る(夏はなぜ暑いのか;台風と銀河の渦巻パターン;暦と天文学;プラッズマテレビとオーロラ)
第2部 天を「地の見方」で見る(太陽系近傍を散歩する;電波をアマチュア天文に;宇宙線ルネサンス)
第3部 宇宙と物理の進展(星のエネルギーとハンス・ベーテ;ブラックホールとジョン・ホイラー;ビッグバン宇宙と南部・小林・益川)
第4部 科学するこころ(こころを駆動する;地動説はわかる?;仮想世界のつくり方;科学の手法)
第5部 科学を育む(物理と「天然」;ウソを教えない工夫;地文台によるサイエンス;科学を想う)
著者等紹介
佐藤文隆[サトウフミタカ]
1938年生まれ。1960年京都大学理学部物理学科卒業。現在、甲南大学教授、京都大学名誉教授。専攻は宇宙物理学、一般相対論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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