出版社内容情報
イスラーム諸民族に関する大著『歴史』に付された序説である本書は,著者の歴史記述を支える歴史哲学と社会思想を述べたもの.伝統的諸学を批判・総合し,人間社会の本質や国家・文明の興亡の原因を解明.
内容説明
本書はイブン=ハルドゥーンの『歴史序説』のアラビア語原典からの全訳である。この『歴史序説』は彼の大著『省察すべき実例の書、アラブ人、ペルシャ人、ベルベル人および彼らと同時代の偉大な支配者たちの初期と後期の歴史に関する集成』普通には『歴史』と略称されている著書の最初の部分、つまり、第1部とその冒頭に付け加えられたまえがき、序論、第1部前文とに相当し、全体の約7分の1に当たる。
目次
第6章 学問の種類、教育の方法、それらに関連するあらゆる事項、ならびに序言と附言(続)(イスラーム法学とその分科としての遺産分割法;イスラーム法源学およびその弁論法と論争問題論;思弁神学;コーランとスンナにおける不確実な章句、ならびにそのために教義の点で起こる正統派と革新派についての説明;スーフィズムの学問;夢判断の学問;各種の叡知の学問;数に関する学問 ほか)