出版社内容情報
コロンブスが創めた事業に挑戦する新世界と,受けて立つヨーロッパ.この応答劇がはらむ今日的問題を選び抜かれた作品の群れが鮮やかに語り出す.ここに大航海時代の群像は我らが同時代人となる.作品の大半が本邦初訳.
内容説明
16世紀、大西洋圏に展開したヨーロッパ主導の新秩序造出運動の核心に、他民族の権利と歴史に対する無知と無感覚を見届けた、一聖職者の孤絶した戦いが生み出した稀有の歴史書。なかでも、「死者の島」となったかつての「楽園」エスパニョーラ島を、発見=征服事業を根柢から裁く主体としてとり出した著者の方法の新しさは、他をよせつけない新しい世界史。
目次
第1部 西アフリカ
第2部 エスパニョーラ島
第3部 「黄金のカスティーリヤ」地方
第4部 虚偽の証言者たち