出版社内容情報
幕藩制成立期から高度成長の終焉に至る400年近くを一望に収める.歴史統計系列の整備,歴史人口学,物価史などの成果をおさえ,新しい問題意識と手法で近世・近現代日本の経済発展と構造変化を総合的に明らかにする.
内容説明
江戸時代とは?日本の近代の産業発展にとって、17‐18世紀にはいったい何が準備され、何が準備されなかったのか。斬新な問題意識と手法により、日本経済史研究に新しい視野を開く。
目次
概説17‐18世紀(速水融・宮本又郎)
徳川経済の制度的枠組(岩橋勝)
徳川時代の貿易(田代和生)
大開墾・人口・小農経済(斎藤修)
商品生産・流通のダイナミックス(新保博・長谷川彰)
徳川経済の循環構造(宮本又郎・上村雅洋)
感想・レビュー
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ヴィクトリー
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定免制とか谷地田とか、日本の歴史シリーズで読んでたはずなのに完全に忘れてた。当時は経済史的な事には興味無かったのか。新知見としては、新田開発後、水利が整っていない時にインディカ米が栽培されていたこと。水がはけなくても、乾いてもそこそこの収量が見込めたらしい。後は、鎖国下にあって、対馬藩を介した朝鮮貿易で明からの生糸の輸入が意外と多く、それなりに重要だったこと。 それにしても、五公五民とかの定率って言っても収量の把握が容易で無い以上、どうしても定額制になるよな。西洋の10分の1税はどうやったんかな。2012/03/15