出版社内容情報
多くの作家が亡命や獄中死など悲惨な最期をとげる中で,南アフリカにとどまり人種差別批判の作品を発表し続けたゴーディマ.ノーベル文学賞受賞(1991年)の女性作家の最新作――その珠玉の短篇がここに翻訳される.
内容説明
1994年の春、南アフリカはアパルト廃止後初めて全人種参加の総選挙を行ない、黒人大統領をむかえた。それまで南アフリカの人びとは、実に342年という長い年月、白人による植民地統治を受けてきた。多くの作家や詩人が亡命したり獄中死など悲惨な最期をとげている中で、ゴーディマは南アにとどまり、人種差別を批判する作品を発表し続けた。アパルトヘイトから新しい社会に移行する人びとの動揺や不安の心理を描いた殊玉の短篇がここに初めて翻訳された。激動の南アフリカを知るのに最適の読みものである。