出版社内容情報
レヴィナスを手がかりに,神の不在と逆説が切迫した現実となった今日の信仰の意味を探る.明快な叙述により,「顔」に対する「応答」を説くレヴィナスの難解な議論が読みとかれ,倫理的責任の受容に結晶する神信仰が提示される.
内容説明
哲学とは何か、それは「善く生きる」ことの意味を見いだそうとする営みではなかったのか?高度に発達した知識の体系と日常的に蔓延する不正や悲惨とに取り囲まれたわれわれは、この基本的な姿勢を失っているのではないか?本書は、ユダヤ人哲学者レヴィナスを手がかりに、哲学の意味を倫理と信仰へと問いつめ、神の不在と逆説とが切迫した問いとなった現代における信仰の意味を探る。明快な叙述のうちにレヴィナスの独特で難解な議論が読みぬかれ、倫理的責任の引き受けに結晶する究極の神信仰が取りだされる。
目次
否定と跳躍―ソクラテスとキルケゴール
死にさらされた裸と至高性―レヴィナスの語る顔
神の超越と人間の責任―人間を通してのみ働く神
レヴィナスにおける死と時間―ハイデガーとの対比において
存在の「かなた」―人と神における近さと遠さ
著者等紹介
岩田靖夫[イワタヤスオ]
1932年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。専攻:哲学。東北大学名誉教授、聖心女子大学教授。著書に「アリストテレスの倫理思想」(’85年)「神の痕跡」(’90年)「倫理の復権」(’94年)「ソクラテス」(’95年)、訳書に「パイドン」(’98年)「形而上学入門」(2000年)など
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感想・レビュー
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寛生
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