出版社内容情報
老荘・道教思想研究の第一人者による長年にわたる老子研究の成果を示す著作。全3部の構成。第Ⅰ部で、老子の人物像の変遷、第Ⅱ部で、書物『老子』の成立、中国歴代王朝の統治のなかでの受容の展開、第Ⅲ部では『老子』の代表的な2種の注釈書(王弼注と河上公注)を取り上げ、その注釈から『老子』解釈の多様性を明らかにする。
内容説明
『論語』と並んで読みつがれてきた『老子』とは一体どんな書物か、古代からどう読み解かれ、中国歴代王朝の統治にどうかかわったか。老子思想の発展・展開を大きな時代のうねりとして捉え明快に語る。この試みを支えるのは原テクストの深く尖鋭な読解である。老荘思想研究の第一人者による永年にわたる老子探究の到達点。
目次
1 老子という人物(歴史的存在としての老子;秦王朝から漢王朝へ;神秘的存在としての老子;賈善翔の『猶龍伝』)
2 老子という書物(『老子』の成立と展開;漢から魏へ;老子学の展開―何晏と王弼;何王以後の老子学)
3 『老子』の注釈―河上公注を中心として(『老子』河上公注と河上公説話;道家的君主の養神と情欲;河上公注の構造)
著者等紹介
蜂屋邦夫[ハチヤクニオ]
1938年生まれ。東京大学教養学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了、中国思想史専攻、文学博士。東京大学東洋文化研究所教授などを務め、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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