出版社内容情報
社会には競争が溢れている.勝者たり得る者はごく一握りにすぎず,多くの人は敗者になることをまぬかれえない..敗者が「敗者」の立場のままでも生きていける社会は可能なのか――.ノンエリートがノンエリートの立場のままで生きていける社会を可能にする試みこそが労働組合運動だとする著者が,その真髄を語る.
内容説明
なぜ労働組合は嫌われるのか。にもかかわらず、なぜ労働組合こそが必要なのか。民主主義と社会運動のあり方を展望する、「反時代的」な抵抗の書。
目次
1章 労働組合原論―その思想、その機能、その多様なかたち(なぜ今、あらためて労働組合運動なのか;労働組合の思想;労働組合の基本的な機能;さまざまの“労働社会”・それぞれの労働組合)
2章 欧米労働組合運動の軌跡と達成(クラフトユニオンの世界;一般組合(ジェネラルユニオン)の登場
職場全員組織と産業別組合―ものがたり・アメリカ自動車産業の組織化
労働組合運動と現代の労使関係)
3章 企業別組合への道ゆき―近代化・現代化の日本的特徴と労働者(企業別組合への大まかなプロセス;日本近代化の特徴的な様相;年功制度;戦後民主主義と労働者思想;戦後労働組合運動の展開)
4章 労働組合運動の存在は今どこに?(戦後労働組合運動が達成できなかったこと;非正規労働者にとっての企業別組合;正社員(=組合員)にとっての企業別組合
いくつかの重要な関連事項)
5章 労働組合=ユニオン運動の明日(労働組合のニーズをめぐる意識状況;企業の組合・職場の組合―その性格の二重性と労働者の選択;中小企業労働者の連帯―支払能力の軛を絶って;非正規労働者たちのユニオン)
著者等紹介
熊沢誠[クマザワマコト]
1938年三重県に生れる。甲南大学名誉教授。1961年京都大学経済学部卒業(1969年経済学博士)。研究会「職場の人権」を1999年に設立、2012年まで代表を、現在は顧問を務める。専攻は労使関係論、社会政策論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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壱萬弐仟縁
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