出版社内容情報
テロリスト水沼吉五にとって13の歳に経験した小作争議は，社会矛盾への憤りをかきたてる最初のきっかけだった．吉五は田舎を捨て上京し，日本改造を志す仲間の一員に加えられる．折から満州事変が勃発，クーデタ計画は現実化し，決行日が決まった．，もはや引き返すことはできない．衝撃の問題作が17年の歳月を経て完成．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デューク
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以前読んだ、『テロと救済の原理主義』で紹介されていた本。昭和初期を舞台に、農家の青年がテロリズムに走る過程を描く。広がる格差、失われる公共心、政治経済の閉塞感。描かれる太平洋戦争前夜の日本は、どこか今の日本と似ている。2012/08/29
