ヤコブ・ベーメと神智学の展開

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  • サイズ A5判/ページ数 346,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000023269
  • NDC分類 132.4
  • Cコード C0014

出版社内容情報

ヤコブ・ベーメに発する神秘思想の巨大な山脈。科学革命と啓蒙に抗した、「人と思想」の山ひだに分け入る。汎ヨーロッパ的な渦潮となり、その影響は文明論・科学批判にまで及んだ、ベーメ神智学の核心と起爆力とを捉える。

内容説明

ヤコブ・ベーメに発する神秘思想の水脈をたどる。汎ヨーロッパ的な拡がりをもった神智学の渦潮は、科学革命と啓蒙主義に比肩しうる、起爆力とダイナミズムを具えていた。―もう一つの思想潮流、神秘家列伝。

目次

ヨーロッパ神秘思想における「乙女ソフィア」
1 ヤコブ・ベーメの神秘思想(神秘体験;創造と悪;メルクリウス―『デ・シグナトゥラ・レールム』を中心として)
2 ヨーロッパの神智学(ライデンへの道―Q・クールマンの神秘体験;ヘルメス学と神秘学との結合―J・ポーディジの『知恵の石』について;人間の聖化と天界について―マルセの神秘思想)
3 啓蒙思想との闘争(『ベンガルの虎』―エッカルツハウゼンの動物寓話について;ラーヴァター観相学の理論背景と愛の理念―『観相学断章』を中心として)
詩と歴史から神秘神学へ―アーノルトの思想的特質について
付論 歴史と再生―アーノルトの神秘思想について

著者等紹介

岡部雄三[オカベユウゾウ]
1952年生まれ、2009年2月没。元、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻、ヨーロッパ神秘思想・比較思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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takuyak56

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キリスト教が排斥してきた三つのペルソナに乙女ソフィアを加えるベーメの四位一体の論理構造とこれによる神観、第Ⅱ部以降論じられる、ベーメ以後の思想家、バイエルンのエッカルツハウゼン『ベンガルの虎』の動物による啓蒙主義批判、チューリッヒのラーヴァターの観相学、イエスの復活を転落した人間の第二のアダムの復活とし、人間の人間化によって、現世界を再創造するアーノルトの議論などを読むと、神による創造(創世記)、近代的人間の台頭(神の死)といった単線的な思想史が見えなくしてしまった思想史の厚みを本書から学ぶことができる。2019/02/20

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