出版社内容情報
「源氏物語」の仏訳を媒介として,古今の物語言説が孕む多様で巨細にわたる表現と重層的な構造を追求し,解明する.この古典の本文自体の秘めていた豊かな魅力が現代に鮮やかによみがえる.
内容説明
物語とはなにか。「源氏物語」の仏訳を媒介として、この古典が内に孕んでいる多様で巨細にわたる表現と重層的な構造を、現代のナラトロジーの地平で縦横に追求し、解明する。「源氏物語」の本文そのものが今に秘めていた、たわわな魅力が眼前に鮮やかに現出する。日本語による現代の表現への多大なインパクトも予感されるユニークな一冊。
目次
第1章 主語と主体
第2章 「私・ここ・いま」
第3章 語り手または草子地
第4章 語り手または地の文
第5章 作中人物または視点
第6章 作中人物または話法
第7章 心
第8章 歌