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出版社内容情報
民族・エスニシティー問題の観点から,社会主義という人類史の壮大な実験を読み直す.少数派言語の法制化問題を中心として,連邦中央と諸民族単位の権力関係のねじれを記述する.図式的な了解を超えた,「特異な帝国」の実像とは.(全2冊)
内容説明
なぜソ連邦は解体したのか。民族問題の観点から、社会主義という人類史の壮大な実験を読み直す。多民族・多言語の複合空間に重ねられた「特異な帝国」の命運。
目次
序章 民族・エスニシティー・言語問題への視点
第1章 ソ連の民族・エスニシティー問題(ロシア帝国の構造と特徴;ソヴェト政権の民族政策;ペレストロイカからソ連解体へ;ソ連解体後への展望)
第2章 ソ連言語政策史再考(ソ連言語政策史概観;ソヴェト体制末期における言語状況;共産党組織の使用言語)
第3章 ペレストロイカ期の言語法問題(共和国における言語法論争;連邦の言語法;ソ連解体後への展望)
著者等紹介
塩川伸明[シオカワノブアキ]
1948年生まれ。専攻、ロシア現代史、比較政治論。東京大学大学院社会学研究科(国際関係論)博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅蓮
12
お世話になりました!(レポート) 図書館で借りて読みましたが、手元に置きたいなと思いました。お年玉で買っちゃいます。2017/02/26
ちょっかん
1
ロシア帝国末期からソ連解体までの民族・言語問題について記述された学術書。本書はソ連で実施された政策が失敗であり、欠陥があったから解体したのだ、というような単純な図式を批判し、他方ソ連を擁護せず、中立的且つ一般的にソ連における民族・言語問題を取り扱っている。当時の政策や各共和国の状況、その当時の問題などを詳細に説明している。また脚注も充実しており参考文献も引きやすい。本書は民族・言語研究、はたまた一般人文科学における基礎がしっかりしているため、論文を執筆する際大変お世話になった。2019/03/25
宵子
1
ロシア帝国末期からペレストロイカぐらいまでのロシア&ソ連の民族と言語政策について書かれたもの。ロシア語を強制はされてなかったが、教育語としては一部の地域で使われたとか、そもそも民族の分け方は近年までは曖昧なことも多く、ナショナリズムは伝統に乗っ取っているようで新しい考え方であるなどが分かる。少数言語は話者がいないと、やはり保存は難しいのはどの地域でも同じだ。話が反れるが、「正しい政策」と「正しい○○語」の分かりそうな曖昧さって似てる気がする。2013/05/27
コンソメ
0
レポート作成参考に2023/01/20