出版社内容情報
ペレストロイカの進展にもかかわらず,経済の活性化はなぜ進まないのか.経済の管理体制に焦点をあてその問題性を歴史的に分析し,省庁独占体制規制の政策を提示する.日ソの経済学者による初めての共同研究.
内容説明
ペレストロイカの進展にもかかわらず、経済の活性化はなぜ進まないのか。経済の管理体制に焦点をあて、その問題点を歴史的に分析し、省庁独占体制を規制するための政策を提示する。さらに、インフレ、スト、農業、民族問題を取り上げ、改革の全般的展望を試みる。日本とソ連の経済学者(科学アカデミー経済研究所員)による初めての共同研究。
目次
1 ソビエト国民経済管理体制(総論経済管理行政体制の矛盾―利潤、赤字、補助金;経済管理体制の歴史―1920‐30年代の巨大生産経営複合体;現代の行政官僚体制の諸問題;政策提言;省庁独占体制を規制する試み)
2 ペレストロイカ下の経済問題(インフレーション問題;労働者ストライキ問題―炭坑ストを中心に;農業問題―請負い・賃貸制をめぐって;民族問題―バルトの「共和国独立採算論」を中心に)
3 討論
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
36
読み進めるに従い、社会主義計画経済と、現代の新自由主義格差社会と、どっちがいいかと思われる。前者は、無能な者が有能な者に、無能者が貰いすぎを自覚して、有能者に寄付するべきだ。後者は、富裕層が貧民層にやはり、寄付するべきである。だから、体制や時代が違っても、寄付さえできれば、社会的にはバランスするはずだ。寄付行動ができないために、社会としては滅びるのである。あと、前者に問題があるのは、やはり低生産性ではないか? 後者では、非正規単純労働の低生産性だと思われる。だから、寄付と生産性が進化社会をもたらす。2016/05/16