ひきこもりからの出発―あるカウンセリングの記録

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  • サイズ B6判/ページ数 177p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000019392
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0036

内容説明

長くひきこもりの状態にあった青年・篤は、著者による五年間のカウンセリングを経て、ようやく社会復帰を果たした。何が原因だったのか。八〇回もの対話は、どう進行したのか。教訓は何か―。この稀有な記録は、「出口」を模索する一〇〇万人以上ともいわれるひきこもりの人びととその家族に、豊かな示唆と励ましを与えよう。

目次

第1章 語る(とりあえずの自分を語る;禿になる不安、身体へのこだわり;母親は語る、父親も語る)
第2章 動く(家族関係への洞察が深まる;現実自己と理想自己が表面化する)
第3章 つながる(記憶の封印が解ける;別れ、危機、そして出発)
終章 篤の事例は何を語るか

著者等紹介

横湯園子[ヨコユソノコ]
1939年、静岡県に生まれる。日本社会事業大学社会福祉学部卒業。国立国府台病院児童精神科病棟内学級教師、市川市教育センター指導主事、女子美術大学助教授、北海道大学教育学部教授を経て、中央大学文学部教授(専攻=教育臨床心理学、臨床教育学)、臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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棕櫚木庵

21
「篤」と仮名で呼ばれる引き籠り青年(20代後半)の5年間に渡るカウンセリング記録.真面目で頭が良く,自分のことも良く見えている.それなのに(いや,それ故に)引きこもってしまった青年.▼自分は羽生名人のように強くなれないから将棋をやめた(p.87)・・・傲慢なまでの自負と,敗北を避けるための退却.この感じよく分かる.笑ったのは,“見合いの席上で,「自分はこの程度の人間ですが,よろしいですか」と言う男性”という喩(p.8).うん,私も言いそうだ(^^;).皆,そんな矛盾する気持ちと折り合いをつながら→2021/07/20

ヒラP@ehon.gohon

15
一人のひきこもり青年とカウンセリングを続けるなかで、青年の家庭や、成長過程や、心理変化が次第に解きほぐされて行きます。 関わることの根気と、行程の奥深さを感じつつ、奥底にたどり着いたときの光に感動します。 でも、最終的にはカウンセリング終了後の青年の生き方は、青年個人のものだと言うことも痛感します。2019/07/05

chimi

0
ーある緊迫した事態に直面して不安を抱くとき、その防衛(解消)の仕方には「体験化―耐えやすい主観症状に変更する」「身体化―身体症状を発現させて解消する」「行動化―登校拒否や家庭内暴力など行動レベルに置き換える」の三方向があるー。 2016/11/07

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