内容説明
数多くの人に愛読され、繰り返し演じられてきた『ハムレット』はさまざまな解釈を産み、また創作の源泉となってきた。日本を代表する研究者・作家はこの作品をどのように受けとめてきたか。本書は日本人による主要なハムレット論を精選し、この古典の奥行き、多面性を浮き彫りにする。
目次
ハムレットの鏡
『ハムレット』とシェイクスピア的認識
ルネサンスの憂鬱
ハムレット的身体
『ハムレット』におけるテクストとサブテクスト
行動と静寂の道ゆき
『ハムレット』における「帰郷」の意味をさぐって
クローディアスの日記
ハムレット日記
ハムレット―自己を演戯する者
『ハムレット』の道化的主題
ハムレットと母親
『ハムレット』批評史の問題点