聞き書 野中広務回顧録

御厨 貴/牧原 出【編】

岩波書店（2012/06発売）

• サイズ B6判／ページ数 385p／高さ 20cm
• 商品コード 9784000018210
• NDC分類 312.1
• Cコード C0031

出版社内容情報

58歳で中央政界に進出，自治大臣，官房長官，自民党幹事長と権力の階段を駆け上がり，九〇年代の日本政治をリードした野中広務氏．村山，橋本，小渕，森内閣を裏側で支え，「政界の狙撃手」との異名を取った氏は激動の政治状況の中でどのように決断し，いかに闘ったのか．これまで語られなかった新事実をまじえ，なまなましく語る．

内容説明

５７歳で中央政界に進出、自治大臣、官房長官、自民党幹事長と権力の階段を一気に駆け上がり、九〇年代の日本政治をリードした野中広務氏。村山、橋本、小渕、森内閣を裏側で支え、「影の総理」「政界の狙撃手」と呼ばれた氏は激動の政治状況の中でどのように決断し、闘ったのか。これまで語られなかった新事実をまじえ、なまなましく語る。

目次

国政に出るまで
創政会の旗揚げと竹下内閣の誕生
竹下・宇野・海部内閣時代
「政界の狙撃手」
「野党・自民党」の闘い
「自社さ」村山内閣の誕生
「戦後五十年」と危機管理―自治大臣・国家公安委員長として
橋本内閣を支えて
普天間問題と橋本行革
悪魔にひれ伏してでも―小渕内閣官房長官時代
小渕首相、倒れる
神の国発現・加藤の乱・えひめ丸事故―森内閣の退陣まで
小泉内閣時代と政界引退

著者等紹介

御厨貴［ミクリヤタカシ］
１９５１年、東京に生まれる。東京大学法学部卒業。ハーバード大学客員研究員、東京都立大学教授、政策研究大学院大学教授、東京大学先端科学技術研究センター教授などを歴任。現在、放送大学教授、東京都立大学名誉教授、東京大学客員教授

牧原出［マキハライズル］
１９６７年、愛知県に生まれる。東京大学法学部卒業。東北大学法学部助教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客席研究員などを経て、東北大学大学院法学研究科教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[はるわか]

踏みつぶされるときに、なにくそという踏ん張りが利くのは、地方でやってきたからだし京都で蜷川と戦ってきたから。/地方選挙区を小選挙区にするのは反対。それから政党が活動する民主主義のコストを直接税金から国民に負担させる（政党助成金）というのは、やがて政党政治を駄目にしてしまう。世襲制を長く強くする。/二世三世と自分は東京で生まれ東京で育って地方を知らないままお父さんの跡を継いで出た。そういう政治家が楽に地盤を継承する。それが多数に増えることによって、泥草から民意を汲んでやるという政治から遠い存在になってきた。

2017/09/17

[サトシ@朝練ファイト]

1990年前半から2000年前半まで政界の裏側を案内してくれます！現首相につながる話も、後援会と一緒に南京に行った話も含めて深いなあと言う印象。新年最初に読み終えて良かった本。

2019/01/04

[しんすけ]

政治家だ。今の自民党では皆無となった政治家だ。聞き取りに答える野中広務の言葉には屈託がない。そして頑固であることも感じさせる。ぼくとは立場が真逆とも思える箇所がいくつもあったが、筋を通して信念を貫こうとする姿勢には敬服する。野中広務が政治家として表面化したのは、バブル崩壊によって日本が苦難の道を歩まねばならなくなってからだ。そのような中で、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、沖縄少女暴行事件に正面から向かっていったことが窺いしれた。

2016/08/12

[おおきなかぶ]

計らずも、読んでいる最中に訃報を聞きました。好き嫌いが分かれる方だと思いますが、政治家らしい政治家だったと思います。ご冥福をお祈り致します。

2018/01/27

[Hiroki Nishizumi]

面白く読めた。無論立場が違う人からは異論が出る話も満載だ。それでも運命という荒馬を見事に乗りこなしたなぁと感じで、話のとぼけ具合ひとつにも凄みがある。そして著名政治家の裏話は迫力があった。

2015/09/08