出版社内容情報
先端医療が生みだした新しい死の形である脳死.医療技術を誇る日本で,なぜ脳死と臓器移植に抵抗する議論が続くのか.作家であり精神科医である編者が,さまざまな立場の人々と議論し,問題の所在を明らかにする.
内容説明
先端医療が生みだしたともいえる新しい死の形・脳死。しかし欧米と並ぶ医療技術を持ちながら、日本ほど脳死や臓器移植に抵抗してきた国も少ない。それはなぜか。作家であり精神科医である編者が、移植医、法律家、大学倫理委員、脳死反対の活動家等様々な立場の論者と語り合いながら、現代における生と死の難問に迫る。
目次
脳死の「基準」とは何か(森岡恭彦)
「死への存在」としての人間(A・デーケン)
合わせ鏡の接点で(岩崎洋治)
「死の定義」各国事情(中谷瑾子)
心臓移植の虚と実(曲直部寿夫)
「脳死」か「心臓死」か(本田勝紀)
リビング・ウィルをめぐって(広瀬勝世)
倫理委員会の意義と実際(斎藤隆雄)
臓器移植を認める条件(中島みち)
ヒポクラテスの誓いが崩れるとき(中川米造)
対談を終えて―ひとつの提案