出版社内容情報
シリアの洞窟で古人類の完全人骨を発掘した！ 人類の来歴をたずねて30年間掘り続け，ネアンデルタールの姿と生活を甦らせた，壮大な記録．フィールドでの発想を原点に，先端科学の成果を動員した叡知の結晶がここにある．
内容説明
人類の来歴の謎を求めて掘り続けて３０年。シリアの洞窟で、ついにネアンデルタールの完全人骨を発掘した。かれらの全体像に迫りたいとの情熱が、先端科学を総動員した総合研究によって人骨から人体を復元し、コンピュータ上での歩行を実現させた。発掘から復元まで、現場の第一線に立った科学者が書き下ろした、人類史の謎に迫る壮大な記録。フィールド・サイエンスからの発想を原点とした、人類の叡知の結晶。
目次
プロローグ ネアンデルタールとわたし
第１章 西アジアへの旅立ち―ミッションのはじまり
第２章 シリア砂漠に生きたネアンデルタール
第３章 デデリエ・ネアンデルタールとの出会い
第４章 西アジアの人類史
第５章 変わるネアンデルタール像
第６章 ネアンデルタール像を拓く―デデリエの子供を甦らせる
エピローグ わたしとネアンデルタールのこれから
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ayumi Katayama
21
『出た出た ついにでた 夢みたい 発掘最終日に こんなことあるんだ 昨夜ベッドで こんなことあるまいと しかしそれを願望してねむった それが正夢になった』 著者はシリアのデデリエ洞窟でネアンデルタール人の化石を発見した。これはその時のメモである。興奮が直に伝わる。発見は発掘調査の最終日。日程はもう残っていない。それからが大変である。もちろん延長は必須。埋葬状況を記録するためにフランス中の大学に電話をかけまくる。シリアでネアンデルタール人が発掘されたのは初めてらしく、大臣まで登場する騒ぎ。2021/07/17
