出版社内容情報
17世紀初頭にまで遡りつつ沖縄,朝鮮,中国との交流,西洋との出会いを描き出し,日本近現代史の見落されがちな側面を浮彫りに.日本と東アジアの近隣地域との過去・現在を冷静な目で見つめ,今後のあるべき関係について示唆.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
父帰る
5
著者はオランダ系アメリカ人である。GHQの占領政策の一貫として日本語を学び、沖縄に初めて土を踏んだ。本書はとても示唆に富む書だ。沖縄の歴史を改めて知った。また、朝鮮の「恨」の源も掘り起こしてくれた。日中関係の洞察もいい。また江戸時代の鎖国政策がちっとも鎖国ではなかったことに気付かしてくれた。著者の主著『坂本龍馬と明治維新』(1961年)は司馬遼太郎に影響を与えたと言われている。著者がオランダ生まれのせいか分からないが、江戸時代の蘭が明治維新に与えた影響に光を差していることもとても印象に残った。2015/01/02