出版社内容情報
発達と教育の関係についての理論の発展過程を跡づけつつ,幅広いパースペクティブから教育学のあるべき姿を明らかにする.また,子どもと青年の発達について,母子関係や象徴機能の発達などをキーとして具体的に考察する.
内容説明
ピアジェや勝田守一などに即して、発達と教育の関係についての理論の発展過程を跡づけつつ、幅広いパースペクティブから総合的人間の科学=教育学のあるべき姿を明らかにする。また、子どもと青年の発達について、母子関係、象徴機能の発達、自己の確立などをキーとして具体的に考察する。著者の「発達教育学」へのマニフェスト。
目次
1 現代における子どもの発達と教育学の課題
2 発達と教育の関係についての理論―戦後わが国の教育と教育学のなかから
3 発達と教育の科学―ピアジェの歩みにそって
4 人間の科学としての教育学―勝田守一のばあい
5 子どもの生活・文化と人間形成―自己意識を中心として
6 子どもの発達と母子関係論
7 象徴機能の発達
8 青年期の発達と教育の課題
9 国際新教育運動の子ども観・発達観
10 第二次大戦後の教育改革動向と発達観
おわりに 私の発達教育学への道
感想・レビュー
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ぺろりん
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・教育学の固有の視座は、政治・経済・文化の諸問題を人間の形成にかかわる諸力としてとらえなおすところにあり、それらを「発達と教育の相」において分析することを課題とし、さらにその諸力を、人間形成にとって積極的に価値あるものとしてくみ直していくことに貢献することが求められている。(はじめに) ・ピアジェとワロンの発達観の違いが理解できた。同時に、この2人が戦間期から戦後にかけての新教育の発展のために社会的な活動を続けてきたことが驚きだった。 ・(勝田守一)教育科学の固有の任務の一つ2017/11/13