懐かしの庭〈下巻〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 366p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000015578
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

出版社内容情報

1980年,光州事件-.政治犯として独房に監禁された男と,獄中にある男へ宛てた手紙を残して他界したひとりの女の暗い時代に咲いた切ない愛.韓国ナンバーワンの作家が描く,80年代民主化運動下の青春と愛のかたち.

内容説明

あの時代を無名のまま生きた人々の堂々たる青春を、どうして忘れることができようか。一九八〇年光州民衆闘争―。「みんなは光州での無慈悲な良民虐殺を見たり聞いたりしており、それは炎の時代である八〇年代の始まりだった」。軍事独裁政権の時代、民主化への道を模索しつづけた、「386世代」(現在30歳代で、80年代に大学生として民主化運動に関わった、60年代生まれの世代)の原点。

著者等紹介

黄〓暎[ファンソギョン]
現代韓国で最も人気の高い作家であり、民主化運動のリーダーのひとり。1943年「満州」に生まれ、日本の植民地時代を知らない、いわゆる「ハングル世代」。1962年文壇にデビュー、1971年に発表した『客地』(1986年、岩波書店)で高い評価を得る。代表作に大河小説『張吉山』(全十巻)がある。またベトナム戦争に従軍した体験をもとにした『武器の影』(1989年、岩波書店)では、「戦闘なき戦争小説」という新しいモデルを提示し、アメリカと戦って統一を実現したベトナム人民の闘争を断固支持した。1989年に訪北。アメリカ、ドイツに亡命後、1993年、帰国。五年間の獄中生活を送り、1998年春に釈放された

青柳優子[アオヤギユウコ]
1950年、仙台市生まれ。仁荷大学校大学院博士課程国語国文学科課程修了。韓一長神大学校人文社会学部教員。専攻は朝鮮近現代文学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ウメ

3
一人の男の失われた18年と、一人の女の埋め合わせの18年。あらゆるものが日々変化していくが、往々にして渦中の人間には見えていないものも多い。何もしなくとも関心を持って、両目でしっかり見る。今の私にできること。2022/01/16

Sachiko

1
韓国の民主化運動に関わったために十数年投獄された主人公の男性と恋人の美術教師の話。1970年代~80年代当時の軍事独裁政権に反対する若者たちの活動の様子や監獄でどのような生活を送っていたかが細かく描写されている。作家本人も獄中生活を経験しており、事実に基づくものだろう。本人が獄中にいる間に、周りの人々も韓国社会も変わってしまった。韓国には社会のためにたたかったこのような若者たちがたくさんいて、現在60~70代を迎えているとのだと改めて考えさせられた。2024/09/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/757974
  • ご注意事項

最近チェックした商品