出版社内容情報
2002年末,帰国孤児たち629名が国家賠償訴訟を東京地方裁判所に起こした.孤児たちも老いを迎え,生活は年々逼迫してきている.彼らの「人間回復」の願いは届くのか.苦難に満ちた戦前・戦後の暮らしから訴える.
内容説明
二〇〇二年末、帰国孤児たち六二九名が国家賠償訴訟を東京地方裁判所に起こした。訪日調査の開始から二〇年を超え、孤児たちも老い、不利な状況での就労と折からの不況も手伝って、生活は年々逼迫してきている。彼らの「人間回復」の願いは届くのか。孤児たちの苦難に満ちた戦前・戦後の暮らし、彼らを支える人々の姿を追うドキュメント。
目次
第1章 戦争の時代だった(「死者続出スルコト明白ナリ」;関東軍の南下と根こそぎ召集;「人ノ心モマタ道ナキカ」 ほか)
第2章 証言 訴える人々―中国の日々、日本の日々(さまざまな戦後―八〇年代後半の聞き取りから;訴える人々―失われた生活、人生)
第3章 体験を証拠として(原告の調査票は語る;訴状から見える真実;棄民の防波堤 ほか)
著者等紹介
坂本龍彦[サカモトタツヒコ]
1933年山梨県生まれ。満州で敗戦を迎える。早稲田大学文学部卒業。57年朝日新聞社入社。社会部、編集委員をへて、93年退社
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