出版社内容情報
こころを病んだ人たちを前にして,治療者は何ができるのか.クライエントのこころの動きが表現する夢,描画,言葉,体験などの事例によりながら,治療者がどのようにたましいと出会い,治療へと導かれていくかを考察する.
内容説明
こころを病んだ人たちを前にして、治療者は何ができるのか。心理療法では、クライエントの訴えや症状の変遷を視野にいれながら、人間の内面の動きをもっとも重視する。本書では、このこころの動きが表現する夢、描画、言葉、体験などの事例によりながら、治療者がどのようにたましいと出逢い、治療へと導かれていったかが考察される。
目次
1 夢を通して(夢のもつ現実性(リアリティ)―自我を超えた無意識(たましい)のもつ現実性
内的異性像との出逢い―自らを治療へ導いてくれる内面の男性像(アニムス)
内的治療者像との出逢い)
2 描画を通して(風景構成法の可能性―精神病状態からの回復過程;自由画の可能性)
3 体験を通して(震災がもたらした精神世界;死の準備;笑いがもたらすカタルシス的治療意義;治療者像とセルフ(自己)―いかなる治療者像が求められているか)
著者等紹介
角野善宏[カドノヨシヒロ]
1959年生まれ。精神科医。愛媛大学医学部卒業。1990‐93年、チューリッヒ・ユング研究所にてユング派分析家の資格取得。大阪市立大学大学院生活科学研究科助教授
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